フィギュアスケート女子の次世代エース候補の中で最も成長著しいのが白岩優奈選手。ジュニアグランプリファイナル2015にも出場します。去年は不調気味だった彼女がなぜ急成長したのでしょうか?スケートの魅力や将来性などについて語ります。
2014年までの白岩優奈選手について
白岩優奈選手は2001年11月26日生まれ(14歳)の145cmと小柄なフィギュアスケート選手です。今年は日本人の中では最高の順位でジュニアグランプリファイナル出場権を獲得して大活躍しています。しかし昨シーズンの白岩選手と言えば、全日本ノービス選手権(ノービスA)で4位、全日本ジュニア選手権ではショートプログラムで27位、フリースケーティングへの出場を逃すなどお世辞にもトップクラスの実力を残したとは言えない状況でした。
同世代では樋口新葉選手や青木祐奈選手、本田真凜選手などが次世代エース筆頭候補と言われている中で白岩選手はさほど注目されていない選手でした。
2015年に白岩優奈選手が躍進した理由
2015-16シーズンにはじめてジュニアグランプリシリーズに参戦した白岩祐奈選手。戦績はアメリカ大会(コロラドスプリングス)、スペイン大会(ログローニョ)のダブル優勝でファイナル出場権を獲得。そして全日本ジュニア選手権では2位。文句無しにトップクラスの選手の仲間入りを果たしました。
白岩選手が躍進した理由は色々あるんでしょうが、わかっていることで言えばジャンプです。力強いジャンプが印象的な白岩選手ですが、昨シーズンの不振を機にジャンプを全て見直したそうです。全種類見直すなんて生半可なことでは無いと思いますが、努力が結果につながったんでしょうね。
また、白岩選手は本田真凜選手と同じ京都醍醐FSCに所属しています。同世代のトップクラスの選手と同じ環境で練習ことがいい意味で刺激になっているんじゃないでしょうか。
白岩優奈選手のスケーティングスタイルと強みとは?
白岩選手の強みは何と言ってもジャンプです。アクセルジャンプ以外の5種類の3ジャンプを跳ぶことができますし、コンビネーションジャンプについては3ルッツ-3トゥループ、3サルコウ-3ループ、3フリップ-3トゥループ、3-トゥループ-3トゥループ、2アクセル-3トゥーループとレパートリーが豊富です。そしてジャンプは幅も高さもあり綺麗です。
そしてスピードのあるスケーティングも魅力です。力強い演技ができるので小柄な彼女もリンクでは大きく見えます。
スピードとジャンプといえば樋口新葉選手というイメージですが、白岩選手も脚力のありそうな体型ですし素晴らしいポテンシャルを持っている選手だと思います。
また、技術とは関係ないですが、彼女の笑顔はとてもチャーミングですよね。あの笑顔も武器だといえます。彼女の笑顔は会場の空気も変えてしまえるような力があるように思います。お客さんを引き込むことが彼女自身の力にもなるんじゃないでしょうか。
白岩選手の将来性は?
白岩選手世代の日本女子は有望選手がゴロゴロいますからその中で勝ち残っていくのは容易ではないと思います。それに彼女はかなり小柄な選手ですが、成長期でどのように体型変化していくかなんてまだ誰にも分かりません。しかし、彼女に限らず全てのジュニア選手に同じことが言えるのではないでしょうか。
おそらく白岩選手世代がシニアの一線で活躍する頃にはトリプルアクセルが跳べないとトップには立てないという次元になっているんじゃないでしょうか。ジャンパーの白岩選手なら3アクセルは視野に入れているはずですし期待したいところです。
そして彼女のようにスピードのある選手はそれだけでアドバンテージなので、あとは表現力を磨いていったらグンっと点数が伸びそうですね。
今シーズンで知名度が急上昇した白岩優奈選手。今後いたるところで注目される機会が増えていくとともにプレッシャーも強くなると思います。しかしそんな力に負けずにノビノビとかわいい笑顔で滑り続けて欲しいですね。