熊本地震から5ヶ月経ちましたが今なお多くの人が日常生活を取り戻せず苦しんでおられます。そして、震災前に家庭でかわいがられていたペットたちも、迷子になったり飼い主が手放さざるを得なくなったりして、現在も多数保護されています。しかし保護施設の受け入れにも限界があるため解決が急がれます。
被災ペットは1500頭超え!熊本の動物管理センターは限界
震災で迷子になったり、飼い主と共に生活することができなくなった被災ペットは、保護されているものだけでも1500頭を超えています。その後引き取り手も多く現れましたが、今もなお保護施設は被災ペットで溢れかえっている状況だそうです。
熊本地震の後、熊本県動物管理センター(熊本市)に保護される犬や猫が殺到し、収容量の限界を超えたパンク状態に陥っている。野良なのかペットなのか判断が難しく、地震から5カ月近く、殺処分を見送っているためだ。・・・
7日、管理センターの施設に収容しきれない犬が、敷地内の植木などに2、3メートル間隔でつながれていた。年老いた小型犬、大型の土佐犬など種類はさまざま。公用車用の車庫も犬用ケージで埋め尽くされ、施設の会議室や地震後に設置したコンテナハウスには猫のケージが並ぶ。響きわたる鳴き声が痛々しい。・・・
センターの本来の収容限界は、犬50匹、猫20匹程度。今月2日現在、犬65匹、猫152匹を保護している。県内10カ所の保健所が収容している数も合わせると計316匹。センターの石原貢一所長は「4カ月以上もここにいる犬猫はストレスがたまっている。けんかによるけが、病気が心配だ」とため息をつく。
4月14日の前震以降、県が保護したのは、延べで犬634匹、猫877匹(8月26日現在)。県内の登録動物愛護団体と譲渡会を開くなどして、犬猫計174匹を元の飼い主に返し、764匹を譲渡した。
ただ、引き取りを希望する人は頭打ちの状態。福岡県や福岡市、鹿児島県にも災害時の応援協定に基づいて協力を要請し、収容施設に犬計11匹を受け入れてもらった。それでも捨て犬や捨て猫の増加が社会問題化する中、各施設とも受け入れに余裕がないのが実情だ。
引用:9月8日西日本新聞より
熊本動物管理センターの様子
リンク:熊本県動物愛護管理HP
リンク:熊本市動物愛護センター
熊本県外にも広がる動物保護支援
上の記事の通り、震災から5ヶ月経った今も被災ペットの数は300頭を超えています。近隣の福岡県、鹿児島県、佐賀県などでも受け入れは行われていますが、受け入れられる数には限界があり現状ではそれぞれの県で数頭程度です。
今後は山口県や東京都も受け入れる予定があるそうですが、それでもやはり熊本県の負担がいっきに軽くなるということはないでしょう。
少数でも受け入れてくれる都道府県が増えてくれることを願います。
熊本地震被災ペット譲渡会情報
熊本県では定期的に被災ペットの譲渡会を行っています。ペットとふれあいながらじっくりと相性のいい子を見つけられますよ。子猫から人なつっこい成犬まで多数集まっています。
次の譲渡会は9月25日。月一回くらいのペースで開催されているようなので近隣で興味がある方は下記リンクよりスケジュールをチェックしてみてください。