サッカーの世界ではエースナンバーとして一番人気の背番号は10番ですよね。世界のリーグや代表の10番と言えば名選手揃いです。そもそもなぜ10番なのか?その理由や背番号の決め方についてのお話です。
背番号はじまりと10番の位置づけ
背番号10番といえば代表チームでもクラブチームでも、そのチームのエースが身に付けることが多いですよね。なぜ10番なのか?それには背番号を決める方法が大きく関わっていました。
背番号が採用されるようになったのは1920年代からです。その当時、背番号はゴールキーパーの1番に始まり、ポジションが上がるに連れて数字が大きくなるように11個の背番号が設定されていました(当時選手交代は無い)。そして、この法則に従うと10番の選手というのはだいたい攻撃の中心となる選手が身につける場合が多くなります。
とは言え必ずしも10番の選手がチームのエースというわけではなく10番が特別な番号だという認識はありませんでした。抽選やアルファベット順で決めていた時代もあったくらいで、昔は背番号に特別な意味付けはなかったようです。
しかし一人の選手の登場で背番号10が一躍エースナンバーに昇格します。
ペレが「10番」を変えた
サッカー好きな人なら、いやサッカーに詳しくなくても名前を1度は聞いたことがあるだろう偉大な選手がいます。キング・オブ・フットボールことサッカー界のレジェンド「ペレ」です。彼によってエースナンバー10が誕生したと考えられています。
1958年のW杯スウェーデン大会で彗星のごとく現れたペレはブラジルの初優勝の立役者となりました。当時わずか17歳で、控えのメンバーとして登録されていたペレの活躍は世界に衝撃を与えました。その時のペレの背番号が10番だったんです。しかし彼の活躍を見越して番号を与えたわけではなく、抽選で適当に割り振られた結果ペレは10番を身に付けることになったそうです。
ペレは3度ブラジルを世界一に導きました。そして背番号10は特別な意味を持つようになりました。
キャプテン翼も影響している?!
10番といえばペレやマラドーナ、ジーコ、プラティニ、バッジョなど往年の名選手が思い浮かびますが、マンガ「キャプテン翼」の大空翼くんの存在も忘れてはいけません。
キャプテン翼は世界中のサッカー少年たちに愛読されています。元サッカー選手ではジダンやデル・ピエロ、現役ではメッシ選手、ネイマール選手、エジル選手、イニエスタ選手、シャビ選手、フェルナンド・トーレス選手などなど数多くのスター選手がキャプテン翼のファンを公言しています。
マンガとはいえキャプテン翼も10番にプレミアム感を与える一因になっているのかもしれませんね。
日本代表の10番には暗黙のルールが??
日本代表の現在の10番は香川選手ですね。歴代の10番といえば中村俊輔選手や名波さん、ラモスさんなど攻撃の起点となって活躍した名選手が名を連ねています。日本代表にとっても10番はエースナンバーという位置づけです。
しかし現時点で日本代表の10番になるにはエース級の活躍だけでなくもう一つ条件があるようです。
それはアディダスとスポンサー契約を結んでいること
ガンバ大阪の遠藤選手が日本代表時代にこんなことを語っています。
「(背番号は)協会とアディダスが決めているから何番でもよかったんですけどね」引用:http://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/p-sc-tp2-20141113-1395477.html
現在サッカー日本代表はアディダスとユニフォーム契約を結んでいます。そのアディダスが背番号の決定権を有しているのであれば、広告効果のあるエースナンバー10を自社と契約を結んでいる選手に充てがいたいと考えるのは当然かもしれません。
その証拠として日本代表のユニフォームが青色(サムライブルー)で定着して以降に10番を担ったラモスさん、名波さん、中村俊輔選手、香川選手は皆アディダスがスポンサーについていました。
しかし一人だけ例外も。それはプーマとスポンサー契約していたゴン中山さんです。しかしこの場合、2002年の日韓ワールドカップで直前まで10番をつけていた中村選手が落選したことで、急遽中山選手が付けることになったというイレギュラーパターンです。
現在の日本のエースといえば本田選手だと考える人も多いかもしれませんね。実際彼自身、中村選手が代表を退いた後に10番の後継を望んだようですが、それは叶いませんでした。代わりにACミランでは10番背負ってますけど。本田選手はミズノと契約していることもあり”暗黙のルール”の信ぴょう性が増しますね。
ちなみに日本代表とアディダスとのユニフォーム専属契約は2022年末まで続きます。香川選手の次は清武選手かな??
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